恵みあるうちに 2022年 9月124号 「真珠湾攻撃を指揮した淵田美津雄」

恵みあるうちに124号

真珠湾攻撃を指揮した淵田美津雄

 淵田美津雄氏は太平洋戦争の真珠湾攻撃の際、自ら爆撃機に乗り込んで攻撃を指揮した隊長です。映画のタイトルにもなった「トラ・トラ・トラ」(ワレ奇襲ニ成功セリ)を打電したことで有名です。戦争終了時は連合艦隊参謀という高い位にありました。戦争中はヒーローでしたが、終戦とともに、日本を敗戦と混乱に導いた軍の首脳に対する人々の目は冷ややかなものに変わりました。失意の中、淵田氏は郷里に戻って畑仕事を始めました。作物が太陽の恵みと天からの雨によって育つ様を見て、これまでに感じたことのない、人間を越えた神の存在を意識するようになりました。

あるアメリカ人女性の親切

 ある日、淵田氏は戦友を通して、心打たれる話を聞きました。それは、アメリカ軍の捕虜収容所で、日本人の捕虜たちにとても親切にしてくれた一人の若いアメリカ人の娘さんの話でした。彼女はこう言ったそうです。
 「私の両親は宣教師で、フィリピンにいました。日本軍がフィリピンを占領したので、難を避けて山中に隠れていましたが、ある日、見つかってしまいました。両親はスパイの疑いをかけられて殺されました。殺される前に、両親は30分の猶予を求め、聖書を読んで神様に祈ってから斬首されました。私は両親の死を知って、大変な悲しみと憤りでいっぱいになりました。けれども、両親が殺される前の30分の間に祈った祈りが何であったかと考えました。すると私の気持ちは憎しみから愛に変えられたのです。本当の神様を知らず、キリストを知らない日本人に、両親が命をかけて伝えたキリストを伝えたい。そう思って私はここに来たのです。」
 

キリストを信じた 淵田美津雄氏

 この話がきっかけとなって、淵田氏は聖書に関心を持ち、聖書を読むようになりました。そして十字架でのキリストの祈りの言葉に目が留まりました。

父よ、彼らをお赦しください。彼らは、自分が何をしているのかが分かっていないのです。(ルカの福音書23章34節)

 淵田氏はその時に、あのアメリカ人の宣教師夫妻が殺される前に祈った祈りも、これと同じであったのではないかと思いました。それに比べて、相手への憎しみと敵意に満ちている自分の罪に気づきました。「キリストは何も悪いことをしていないのに、自分をあざけり、自分を十字架につけて苦しめる者たちのために『彼らをお赦しください』と祈られた。何という愛だろうか。いや、何という愛の方だろうか。この方こそ、聖書の言うように、人となられた神に違いない」
 こうして淵田氏は神の前に自分の罪を認め、キリストを信じる決断をしました。そして真珠湾攻撃の隊長であった自分が、どのようにしてキリスト信者になったかを、日本国内だけでなくアメリカにも渡って講演しました。

あなたのために死なれた イエス・キリスト

 人間は神の前に罪人です。人間の心は憎しみ・ねたみ・高ぶりでいっぱいです。何より自分に命を与え、生かしてくださっている神を認めず、困った時だけ人間の作った偽りの神々に勝手な願い事をしています。これは大きな罪です。人間は死後に、火の燃える地獄で罪の罰を受けなければなりません。
 しかし、神はあなたを地獄から救うために、ひとり子のイエス・キリストをこの世に遣わされました。キリストはあなたの罪のために十字架で死に、三日目に復活されました。誰でも罪を認めてキリストを信じるなら、罪の赦しと永遠のいのちを得て、地獄ではなく天国に行くことができます。キリストはあなたのためにも「彼らをお赦しください」と祈られたのです。どうかキリストを信じて、救いを得てください。

目次