No.30 キリストの復活
「しかし、今やキリストは、
眠った者の初穂として
死者の中から
よみがえられました。」
(新約聖書・コリント人への手紙第一 15章20節)
多くの国々では、日曜日は休日になっています。日本でも会社や学校では基本的に日曜日は休みです。なぜ日曜日が休日なのでしょうか。
それは、今から約2 千年前に、十字架刑で死んだキリストが、死後3 日目に復活したのが日曜日であり、キリスト信者が日曜日にキリストを礼拝するようになったからなのです。死んだ人間がよみがえるというのは、あり得ないことですが、聖書は神話やおとぎ話としてではなく、歴史上の事実として、キリストが復活したと証言しています。はたしてキリストの復活は事実なのでしょうか。
キリストの復活を示す証拠
1. 消えた遺体
キリストの遺体は、イスラエルの国会議員アリマタヤのヨセフに引き取られ、岩に掘られた新しい墓に安置されました。そしてローマ兵が墓の番をしました。ところが、キリストの死後3 日目の朝に信者である女たちが墓に行くと、そこにキリストの遺体はありませんでした。
墓が空になったのは紛れもない事実です。なぜなら、もし墓にキリストの遺体があったなら、弟子たちが人々にキリストの復活を伝えた時に、墓を調べれば復活がうそだと証明できたからです。
では、どうしてキリストの遺体は消えたのでしょうか。誰かが盗んだのでしょうか。もし弟子たちが遺体を盗んだとすれば、彼らこそ誰よりもキリストが復活していないことを知っていたことになります。嘘だとわかっているのに、命を懸けてキリストの復活を伝えることができるでしょうか。
また、もしキリストの敵たちが遺体を盗んだとすれば、遺体を公表することで復活の信仰を直ちに否定することができたはずですが、彼らはそうすることができませんでした。ですから、誰かがキリストの遺体を盗んだ可能性は考えられません。
2. 復活したキリストの目撃証言
「私があなたがたに最も大切なこととして伝えたのは、
私も受けたことであって、次のことです。
キリストは、聖書に書いてあるとおりに、私たちの罪のために死なれたこと、
また、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおりに、
三日目によみがえられたこと、また、ケファに現れ、
それから十二弟子に現れたことです。
その後、キリストは五百人以上の兄弟たちに同時に現れました。」
(新約聖書・コリント人への手紙第一15 章3 節~ 6 節)
ここに、復活したキリストの目撃情報があります。聖書は復活のキリストを見た人が、1 人や2 人ではなく、500 人以上いると証言しているのです。しかも、彼らのほとんどは、その後キリストの復活を証言したために殺されました。命をかけた証言ほど確かな証拠はありません。
イギリス最高裁のエドワード・クラーク卿は、キリストの復活について次のように述べています。
「私にとって、この証拠は決定的である。最高裁の裁判官として、これまで入念に証拠を調べ判決を下してきたが、これほどまでに圧倒的な証拠は今まで見たことがない。弁護士としても、私は福音書の証拠を文句なしに受け入れることができる。証言者は信用できる人物であり、その人物像からも証言内容の正しさが立証される。」
3. 状況証拠
A. 弟子たちの殉教
キリストの死の直後には絶望していた弟子たちが、その後まもなくキリストの復活を伝え始めました。そのために、彼らは投獄され、むちで打たれ、残酷な拷問を受けて死んでいきました。人は、嘘のために命を犠牲にすることはできません。
B. パウロの回心
パウロはキリスト信仰に激しく反対し、先頭に立って教会を迫害していました。ところが、ある日突然、教会への迫害を止め、キリスト信者になり、誰よりもキリストを伝えるようになったのです。このような変化は、彼自身が言っているように、復活のキリストを見たのでなければ説明できません。
キリストの復活の結論
消えた遺体、500人以上もの目撃者たちの存在、弟子たちの殉教、パウロの回心、これらはキリストの復活以外の方法では説明することができません。聖書はこう語っています。
「しかし、今やキリストは、
眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」(同15 章20 節)
キリストが復活したという事実は、この方こそ神であり、死に打ち勝つ希望を与えることができる唯一の救い主であることを示しています。
「キリストも一度、罪のために苦しみを受けられました。
正しい方が正しくない者たちの身代わりになられたのです。」
(新約聖書ペテロの手紙第一3 章18 節)
キリストが死なれたのは、創造主である神を認めず、自分の欲望に従って生きて、死んだ後で罪の罰を地獄で受けるべき私たち罪人の身代わりとなるためでした。キリストはあなたのために命を捨ててくださったのです。ですから、誰でも自分の非を認めてキリストを信じるなら、罪の赦しと永遠のいのちがあたえられるのです。しかしキリストを拒むなら、死後に地獄での裁きが待っています。どうか、キリストを信じて救いを得てください。