教会新聞

キリストの復活(2019年冬号)

恵みによって キリストの復活

キリストの復活の重要性

「キリストがよみがえらなかったとしたら、私たちの宣教は空しく、あなたがたの信仰も空しいものとなります。」(コリント15:14)

クリスチャンがイエス・キリストを信じているのは、キリストが歴史上の事実として復活されたからです。キリストが神であるのか、それとも単なる宗教家にすぎないのか、それは復活の事実に懸かっています。キリストの復活は事実なのでしょうか。

キリストの復活を示す証拠

1.消えた遺体

キリストの遺体は、アリマタヤのヨセフに引き取られ、岩に掘った墓に納められました。そして弟子たちが遺体を盗みださないように、番兵たちが墓の番をしていました。ところが、死後三日目に女たちが墓を見に行くと、そこにキリストの遺体はありませんでした。

墓が空になったのはまぎれもない事実です。キリストが埋葬された墓の所在を当時の人たちは知っていたのですから、もしそこにキリストの遺体がまだ納められていたのなら、弟子たちがキリストの復活を宣教し始めたときに、墓を暴けば直ちに嘘を証明できたはずだからです。

では、どうしてキリストの遺体は消えたのでしょうか。考えられる可能性は、「誰かが盗んだ」か「本当に復活した」かの二つです。現在も多くのユダヤ人は、「弟子たちが夜やって来て、われわれが眠っている間にイエスを盗んで行った」(マタイ28:13)という番兵たちの証言を信じています。しかしこの番兵たちの証言は明らかに矛盾しています。眠っていたのなら、どうして盗んだのが弟子たちだと分かったのでしょうか。

もし弟子たちが遺体を盗んだのだとすれば、彼らこそ誰よりもキリストが復活されなかったことを知っていたことになります。それでは、その後彼らが命懸けでキリストを宣べ伝えた歴史を説明することができません。また、もしキリストの敵たちが遺体を盗んだのだとすれば、遺体を公表することで復活の信仰を直ちに否定することができたはずですが、そのような記録はありません。従って、誰かがキリストの遺体を盗んだ可能性は考えられません。

2.復活したキリストの目撃情報

ペテロの証言:「人々はこのイエスを木にかけて殺しましたが、神はこの方を三日目によみがえらせ、現れさせてくださいました。……私たちは、イエスが死者の中からよみがえられた後、一緒に食べたり飲んだりしました。」(使徒10:39~41)

パウロの証言:「私があなたがたに最も大切なこととして伝えたのは、私も受けたことであって、次のことです。キリストは、聖書に書いてあるとおりに、私たちの罪のために死なれたこと、また、葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおりに、三日目によみがえられたこと、また、ケファに現れ、それから十二弟子に現れたことです。その後、キリストは五百人以上の兄弟たちに同時に現れました。その中にはすでに眠った人も何人かいますが、大多数は今なお生き残っています。その後、キリストはヤコブに現れ、それからすべての使徒たちに現れました。そして最後に、月足らずで生まれた者のような私にも現れてくださいました。」(コリント15:3~8)

このように、復活したキリストの目撃情報があります。特に、パウロは五百人以上の人たちにキリストが現れたと証言しており、目撃者の大多数はこの時点(キリストの死からわずか25年後)で生き残っていると付け加えています。要するに、自分の言葉の真実さを、実際に目撃者たちの所に行って確かめてもらって構わないと念を押しているのです。そして、これらの証言が聖書に加えられ、現在に至るまで受け入れられているという事実は、ペテロやパウロの証言が当時の人々の調査に耐えたことを証明しています。復活のキリストを見たという人が、一人や二人ではなく、五百人以上もいたのです。英国最高裁のエドワード・クラーク卿は、キリストの復活について次のように述べています。「私にとって、この証拠は決定的である。最高裁の裁判官として、これまで入念に証拠を調べ判決を下してきたが、これほどまでに圧倒的な証拠は今まで見たことがない。弁護士としても、私は福音書の証拠を文句なしに受け入れることができる。証言者は信用できる人物であり、その人物像からも証言内容の正しさが立証される。」

3.状況証拠

①弟子たちの殉教。キリストの死の直後には絶望していた弟子たちが、その後まもなくキリストの復活を伝え始めました。そのために、彼らは投獄され、打たれ、罵られ、残酷な拷問を受けて死んでいきました。人は、嘘のために命を犠牲にすることができるでしょうか。

②パウロの回心。パウロは教会を迫害する反キリスト主義の筆頭でした。ところが、ある日突然、彼は教会への迫害を止め、それどころか宣教活動に加わり、誰よりもキリストを伝えるようになったのです。このような変化は、彼自身が言うように、復活のキリストを見たのでなければ説明できません。

結論

消えた遺体、五百人以上もの目撃者たちの存在、弟子たちの殉教、パウロの回心、これらをキリストの復活以外の方法で説明することができるでしょうか。聖書は次のように語っています。「しかし、今やキリストは、眠った者の初穂として死者の中からよみがえられました。」(コリント15:20)

キリストが復活されたということは、この方こそ神であり、死に打ち勝つ希望を与えることのできる唯一の救い主であることを示しています。そして、十字架の死を避けることもおできになったにもかかわらず、あえて味わわれたことを示しています。聖書は次のように語っています。「キリストも一度、罪のために苦しみを受けられました。正しい方が正しくない者たちの身代わりになられたのです。」(ペテロ3:18)

キリストが十字架にかかられたのは、神に逆らったために地獄に行くべき罪人の身代わりとなってさばかれるためでした。その結果、誰でも自分の罪を認めてキリストを信じるなら、罪の赦しと永遠のいのちが与えられるのです。しかし、復活されたキリストを拒むならば、死後に地獄でのさばきが待っています。どうか、キリストを信じて救いを得てください。

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