教会新聞

信仰と科学(2022年秋号)

恵みによって 信仰と科学

神と科学は相容れない?

「この科学の時代に神を信仰するなんてあり得ない。宇宙の成り立ちについて、科学がはっきりと説明しているのだから、もはや『神が宇宙を造った』なんていう考えは時代遅れだ。」

実に多くの人がこのように考えています。果たして、本当に信仰と科学は対立しているのでしょうか。また、科学は神の存在を否定しているのでしょうか。

神を信仰する科学者たち

「細胞を見ていると、こんな凄いものはやっぱり神様にしか作れないな、と。」(iPS細胞の開発でノーベル医学生理学賞受賞 山中伸弥)

「私の結論は、創造主がいるに違いないというものである。」(ケンブリッジ大学教授 ジョン・ポーキングホーン)

「最初にではなくとも、最後には神の存在を信じるというのが私の立場です。」(名古屋大学名誉教授 三田一郎)

「たぶん神はいる。いるほうが、いないよりも、いろんなことが説明しやすいから。」(天才数学者 ジョン・フォン・ノイマン)

他にも、ガリレオ、ケプラー、パスカル、ニュートンなどの先駆的科学者たちも堅く神を信じていました。1901年から2000年までのノーベル賞受賞者の中で、クリスチャンまたはキリスト教的背景を持つ人の占める割合は、化学賞では72.5%、物理学賞では65.3%、医学賞では62%、平和賞では78.3%です。科学者でない人よりも、科学者の方が神を信じる人の割合は高いのです。科学が信仰と矛盾するのなら、どうして科学者たちは神の存在を信じているのでしょうか。

2つの誤解

無神論者スティーヴン・ホーキングは言いました。「私たちはみな『科学』か『神』のどちらかを選択しなければならない。」このように考える人は、2つの誤解をしています。

 第一の誤解は、神の定義です。神とは、人格を持った宇宙の創造主です。ところが今日、神を「科学で説明できないことをとりあえず説明するもの」として捉える人々がいます。つまり、「なぜ地震や豪雨が生じるのか説明できない。だからそれは神の仕業だ」といったものです。そのように神を定義すれば、当然「神か科学か」ということになります。

 2つ目の誤解は、科学的説明だけが唯一理にかなった説明であるという考えです。しかし、そうとは限りません。たとえば、お皿の上の美味しそうなケーキを説明する場合、材料や成分の化学構造を分析して、元素を特定し、それらがケーキに仕上がった仕組みを詳しく解説することもできますし、私が作ったという説明もできます。どちらの説明も合理的で、意味が通じます。大切な点は、両者の説明には矛盾も対立もないということです。宇宙の説明においても、神と科学は対立するものではありません。神が宇宙を造り、科学が宇宙に働く法則(神の知恵)を発見・解明しているのです。

神と科学の調和

「私が無神論を否定する理由は、私が科学者だからである。科学と神は実にうまく調和する。調和しないのは、科学と無神論のほうなのである。」(オックスフォード大学数学名誉教授 ジョン・レノックス)

ここまでこの文章を読まれたあなたは、この教会新聞を作成した人の知性の存在を疑うことはないでしょう。意味の通る言語情報を見ると、そこには知性が働いたはずだと考えます。生命の細胞の核にあるDNAは、タンパク質の設計図であり、わずか4文字からなる大量の遺伝情報です。人間のDNAは30億文字(聖書1700冊分)にも及びます。たった2200文字のこの教会新聞に知性の存在を認めるのならば、DNAに神の知性を認めなければなりません。

科学の限界

ノーベル賞受賞者のピーター・メダワーは、科学の限界を示してこのように述べています。

「私の心の中には次のような問いがある。『あらゆるものはどのように始まったのか?』『私たちがここに存在するのはなぜか?』『生きる意味は何か?』」

科学で説明できないこれらの問いに、聖書は明確に答えています。

「はじめに神が天と地を創造された。」(創世記1章1節)

「わたしの名で呼ばれるすべての者は、わたしの栄光のために、わたしがこれを創造した。」(イザヤ43章7節)

万物は神によって創造され、神の栄光を現わすために存在しています。その中でも人間は、神の愛と祝福の対象として特別な存在として造られました。ところが、人間は自分の欲望に従って生きようとして、支配者なる神に従って生きることを拒んでいます。これが罪です。神は、さばき主としてご自分に従わない罪人を必ずおさばきになります。そのさばきは、死後に執行され、罪人は永遠の火の池である地獄に投げ込まれます。

「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まっている」(ヘブル9章27節)

しかし、罪人を愛しておられる神は、救い主としてイエス·キリストをこの世にお遣わしになりました。キリストは、全人類の罪を背負い、身代わりとなって十字架に架かり刑罰を受けてくださいました。そして、死後3日目によみがえり、真の神であり救い主であることを証明されました。ですから、だれでも罪を認めてキリストを信じるならば、すべての罪を赦されて、永遠のいのちが与えられるのです。どうか、イエス・キリストを信じてください。

「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネ3章16節)

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