「人の心は何よりも陰険で、それは直らない。だれが、それを知ることができよう。」 エレミヤ書１７章９節

聖書は、人間の本性を正確に暴いている書物です。人間は、外見を美しく着飾り、他人の目に立派に映るように振る舞うことができます。そして、良い評判を得たり、褒められたりするかもしれません。しかし、神のみことばは、人の内面すなわち心は邪悪であり、偽善と無法でいっぱいであると語っています。

「人の心は何よりも陰険で、」
この世の中で、人の心ほど陰険なものは他にありません。私たちが知り得る限りでも、世の中には悪質な詐欺事件、淫らな性犯罪、残酷な殺人事件などがあり、それらを通して、人の心が求めるものがどんなに汚れているか、人が心に思い計ることがどんなに醜いのかを知らされます。

「それは直らない。」
そして、人の心の邪悪さは決して直らないのです。「人は、努力次第で更生できる」と多くの人は考えます。あるいは、「精神修行を積むことによって煩悩を消滅させることができる」などと考えます。しかし、聖書はそれを否定しています。一度腐ってしまった肉を、煮ても焼いても新鮮な肉に変えることができないように、人の心は、あらゆる努力によっても、難行苦行によっても直らないのです。つまり、人間は手の施しようのない絶望的な状態であるのです。

「だれが、それ（人の心の陰険さ）を知ることができよう。」
さらに、人は、邪悪でありながら、自らの邪悪さを正しく知り得ないのです。人は、自分が罪人であることを認めることはできます。そして、時には、自らの罪深さに心痛めて涙を流すことがあるかもしれません。しかし、それでも自分の内にある罪の邪悪さにまだ気が付いていなのです。自らの深刻な状態にさえ気付くことができないほど、人間は絶望的な状態なのです。

これらのことは、あなたにとって事実なのです。そして、この事実こそあなたにとって最大の問題なのです。なぜなら、人間の邪悪さを正しく評価され、正しくさばかれる方がおられるからです。「わたし、主が心を探り、思いを調べ、それぞれの生き方により、行いの結ぶ実によって報いる。」（エレミヤ１７：１０）神は、罪人を必ず死後に永遠の火の池でおさばきになります。あなたも罪赦されなければ、永遠の地獄に投げ込まれるのです。

しかし、救いがあります。イエス・キリストがあなたの罪のために十字架の上で死なれました。あなたを愛して、あなたの身代わりに罪の刑罰を受けてくださったのです。そして、死後三日目に復活されました。このキリストをあなたの救い主として信じるなら、あなたも救われて永遠の天国に入る者とされるのです。どうか、イエス・キリストを信じてください。