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身を汚さなかった少年たち

「ダニエルは、王の食べるごちそうや王の飲むぶどう酒で身を汚すまいと心に定め、身を汚さないようにさせてくれ、と宦官の長に願った。」 ダニエル書1章8節

バビロンに捕虜として連れて来られたユダの少年たちは、ネブカデネザルに仕えるための養育を3年間受けることになりました。彼らは、名前をバビロンの偶像にちなんだ名に変えられ、カルデヤ人の文学とことばを教え込まれることになりました。ネブカデネザルは、彼らをバビロン化し、自分に仕える優秀なしもべにしようとしていました。

しかし、少年たちのうちのダニエル、ハナヌヤ、ミシャエル、アザルヤは、ネブカデネザルの捕虜とされ、バビロン風の名前に変えられても、信仰や生き方までバビロン化されまいと勇敢に戦いました。ダニエルたちは、王が好意で提供してくれたであろうごちそうを拒みました。なぜなら、そのごちそうの中には、律法の中で食べることを禁じられている食物があったからです。もし、イスラエル人が汚れた動物や偶像にささげられた肉を食するなら、身を汚し、神との交わりを失うことになりました。この少年たちは、捕虜の身でありながら、王が好意から出してくれたごちそうを「身を汚すから食べたくない。」と申し出たのです。そんなことが王に知れると、王の怒りを買って処刑されることも十分考えられました。しかし、彼らは、神の守りを信じ、命懸けで申し出たのです。神は、彼らの信仰に応えられ、彼らが王の怒りを買うことのないよう、また身を汚さなくて済むように守ってくださいました。しかし、他の少年たちはどうやら妥協し、身を汚してしまったようです。

そして、3年間の養育期間が過ぎました。捕虜となったすべての少年たちが王の前に連れて来られました。すると、「王が彼らと話してみると、みなのうちで誰もダニエル、ハナヌヤ、ミシャエル、アザルヤに並ぶ者はなかった。」(1:19)「知恵と悟りのあらゆる面で、彼らは国中のどんな呪法師、呪文師よりも十倍もまさっていることがわかった。」(1:20)のでした。

なぜなら、「神はこの四人の少年に、知恵と、あらゆる文学を悟る力と知恵を与えられた。」(1:17)からでした。3年間、身を汚さなかった者と身を汚し続けた者との間には、埋めることのできない雲泥の差が生じていました。これは何と厳粛なことではないでしょうか。

「愛する者たち。私たちはこのような約束を与えられているのですから、一切の霊肉の汚れから自分をきよめ、神を恐れかしこんで聖きを全うしようではありませんか。」(Ⅱコリント7:1)私たちは、霊肉の汚れ(酒、たばこ、性的不道徳、世の音楽など)から自分をきよめてきたでしょうか。3年間、世の誘惑と戦い、真剣にみことばを学び、訓練を受け、神との交わりの中を歩んできた者と、3年間、世と妥協し、遊び呆け、不信者と交際してきた者との間には、霊的な力、成長、祝福において明確な差が生じることになります。本当に神に用いられたいと願うのならば、私たちはダニエルたちの信仰にならいましょう。今日も、不信者は、私たちに霊肉の汚れを提供してきます。彼らに悪意はなく、むしろ好意から提供する場合もあるでしょう。しかしどんな場合でも、妥協することなく、信仰によって身を汚すことのないよう大胆にあかしし、神との交わりの中を歩み続ける者でありましょう。ダニエルたちを守られた神は、私たちをも必ず助けてくださいます。

 

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