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雪の日の戦い

「エホヤダの子ベナヤは、カブツェエルの出で、多くのてがらを立てた力ある人であった。彼は、モアブのふたりの英雄を打ち殺した。また、ある雪の日に、ほら穴の中に降りて雄獅子を打ち殺した。」 Ⅱサムエル記23:20

Ⅱサムエル記23章とⅠ歴代誌11章には、ダビデの勇士たちの名が記されています。そして、一人一人がどのような人で、ダビデのために何をしたのかが記録されています。Ⅰ歴代誌ではダビデの王権を強固にした人々として記されているのに対し、Ⅱサムエル記では晩年のダビデの心に深く刻まれていた人々として記されています。

このような記録は、主イエスがご自分のしもべたちの名とその働きを天の「記憶の書」(マラキ3:16)に記録しておられることの見本であるということができます。ダビデが苦難を共にした従者たちとその働きを決して忘れることがなかったように、主イエスもご自分のしもべたちとその働きを決してお忘れになることはありません。主イエスはどんなに小さな奉仕も見落とされません。すべてが正確に、そして詳細に記録されます。

聖霊なる神は、ダビデの護衛長ベナヤが「ある雪の日に」雄獅子を打ち殺したことを聖書の一節に記録されました。実に、やみの中に隠れたことも明るみに出される神の完全な記録です。ベナヤは、ダビデと仲間たちを獅子の危険から守るために、ただ一人、獅子の眠るほら穴へと降りて行きました。それだけでも実に勇敢な行動です。しかし、それだけではありませんでした。その日は雪の日であったのです。寒く、視界の悪くなる悪天候の中、それでも彼はダビデのために出て行きました。人々が家の中で暖をとっていたであろうその日、彼は凍える寒さの中で雪をかぶりながら獅子と戦っていました。このような人知れぬ犠牲を記録することを神は喜ばれます。そして、多くの者がそれを読むようにされたのです。

このことは、主のために労苦している真のしもべたちの心に言い知れない感動と励ましを与えます。今日、少数の主の従者たちが、人々を地獄に道連れにしようと働いている、あのほえたける獅子に対して戦っています。悪条件の中、主を礼拝するために集まり、悪天候の中、伝道に出かける勇士たちがいます。それらの犠牲は、人の目には隠され、さほど注意も向けられず、忘れ去られてしまうかもしれません。しかし、主は、ご自分のために払われたどんなわずかな犠牲をも決してお忘れにはなりません。主は、それを記録され、やがてすべての聖徒たちの前で明らかにし、称賛してくださるのです。「主は、やみの中に隠れた事も明るみに出し、心の中のはかりごとも明らかにされます。そのとき、神から各人に対する称賛が届くのです。」(Ⅰコリント4:5)ですから、私たちは、かの日に、主イエスの勇士としての称賛を受けることができるよう、ますます主のわざに励もうではありませんか!

 

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