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生ける水

「わたしが与える水を飲む者はだれでも、決して渇くことがありません。わたしが与える水は、その人のうちで泉となり、永遠のいのちへの水がわき出ます。」 ヨハネの福音書4章14節

このみことばは、イエス・キリストがひとりのサマリヤの女に語られたことばです。このサマリヤの女は、これまでに五人の男性との結婚と離婚を繰り返し、この時は六人目の男性と同棲していました。彼女がこのような不道徳な人生を送ってきたのは、彼女の心に本当の満足がなかったからなのです。彼女は、自分の心を男性によって満たそうとしましたが、満足がなく、男性を取り替えては心満たそうとして来たのです。その結果、気がつけば人から後ろ指を指されるような不道徳な生活に陥っていたのです。

彼女が、このような状態に陥った根本的な原因は、神について無知であったことです。キリストは、彼女に「もしあなたが神の賜物を知り、また、あなたに水を飲ませてくれと言う者がだれであるかを知っていたなら、あなたのほうでその人に求めたことでしょう。そしてその人はあなたに生ける水を与えたことでしょう。」(10節)とお語りになりました。もし彼女が、神がどんなに素晴らしいお方であるかを知っていれば、自ら神によって心を満たそうとしたはずです。

このサマリヤの女は、神から離れた人間の姿そのものです。フランスの哲学者パスカルは「人の心には神の形をした空洞がある。」と言いました。しかし、神から離れた人間は、神について無知であるため、心の空洞(渇き)を、神以外の金・仕事・異性・遊びなどで満たそうとするのです。しかし、人の心の渇きを神以外のもので満たすことはできないのです。ですから、次から次へと物を取り替えては、喜びをつなげなければならないのです。また、神から離れた結果は、ただ人生をむなしくしてしまうだけではありません。罪人は、死後に罪の刑罰を受けて永遠の火の池に投げ込まれなければならないのです。

しかし、イエス・キリストは、私たちに決して渇くことのない喜びと満足を与えるために、十字架に架かって死なれ、よみがえってくださいました。キリストは、十字架の上で私たちの罪の刑罰を身代わりに受けて、死んでくださったのです。ですから、イエス・キリストを信じる者は、罪の赦しと永遠のいのちが与えられ、天の御国へ入る者とされるのです。そして、平安と喜びと神の愛にいつまでも心満たされるのです。

「イエスは立って、大声で言われた。『だれでも渇いているなら、わたしのもとに来て飲みなさい。わたしを信じる者は、聖書が言っているとおりに、その人の心の奥底から、生ける水の川が流れ出るようになる。』」(ヨハネの福音書7章37〜38節)

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