「きょうダビデの町で、あなたがたのために、救い主がお生まれになりました。この方こそ主キリストです。」　ルカの福音書2章11節

毎年、年末が近づくとクリスマスの日を楽しみに待っておられる方も多いと思います。クリスマスは、約二千年前に誕生されたイエス・キリストのご降誕を祝うためにキリスト教会が始めた行事です。そして現在では、世界中の至る所でクリスマスが祝われており、多くの人にその日が来るのを待望されています。

しかし、実はキリストが誕生される以前から、敬虔なユダヤ人たちは、キリストの誕生を待望していたのです。それは、旧約聖書にキリスト誕生の預言が数多く書かれていたからです。旧約聖書は、天地創造とそれに続く人間の堕落から記されています。アダムの罪のゆえに全人類はのろわれてしまいましたが、神は、人間が罪を犯した直後から、人類を罪ののろいすべてから救い出してくださる救い主についての預言を語ってこられたのです。それで、旧約聖書を知っているユダヤ人たちは、救い主の誕生を心待ちにしていたのです。

そして、イエス・キリストは、今から約二千年前に預言通りにこの世に誕生されました。キリストに関する代表的な預言の一つは、ミカ書5章2節の「ベツレヘム・エフラテ（町の名）よ。あなたはユダの氏族の中で最も小さいものだが、あなたのうちから、わたしのために、イスラエルの支配者になる者（キリスト）が出る。」です。これは、キリスト誕生の700年前に記された預言です。ここには、キリストがベツレヘムという町で誕生されることが預言されています。そして、本当にイエス・キリストは「ダビデの町」ベツレヘムでお生まれになりました。キリストの両親ヨセフとマリヤは、ナザレという町（ベツレヘムから100kmも離れた町）に住んでいたので、本来はナザレで出産するはずでした。しかし、マリヤが出産間近になったとき、皇帝が住民登録をせよという勅令を出したため、先祖の出身地ベツレヘムまで行かなければなりませんでした。そして、そのとき、キリストは誕生され、預言が成就したのです。奇しい神のご計画です。そして、さらに「キリストは、聖書の示すとおりに、私たちの罪のために死なれ・・・、葬られ・・・、聖書の示すとおりに、三日目によみがえられ」（第一コリント15:3〜4）ました。

イエス・キリストは、あなたを罪の刑罰の場所である永遠の火の池から救うために、神が与えてくださったあなたの救い主です。「すべての人は、罪を犯した」（ローマ3:23）ので、「人間には、一度死ぬことと死後にさばきを受けることが定まって」（ヘブル9:27）います。しかし、キリストがあなたの罪を背負い、十字架に架かり、身代わりにさばきを受けてくださったのです。そして、「御子（イエス・キリスト）を信じる者は永遠のいのちを持つ」と神は約束しておられます。

かつて、ユダヤ人たちが待望していた救い主はもう来られ、救いを成就してくださいました。そして、今度は、救い主があなたの救われるのを待望しておられます。どうか、イエス・キリストを信じてください。