立場と状態
2014年7月20日
「さて、主の囚人である私はあなたがたに勧めます。召されたあなたがたは、その召しにふさわしく歩みなさい。」 エペソ人への手紙4章1節
聖書は、信者の立場と状態を明確に区別して教えています。この区別を理解していなければ、聖書の教える真理を正しく理解することはできません。
立場とは、キリストの十字架の御業に基づいて信者に与えられた永遠の身分です。一方、状態とは、信者の実際の有り様です。立場は永遠に変わりませんが、状態は信者がどのように神とともに歩むかによって変化します。そして、神は、全ての信者が与えられた立場にふさわしい状態であることを求めておられるのです。
そのためには、まず自分にどのような立場が与えられたのかを聖書から知る必要があります。それは、健全な状態というのは、まず正しい立場の理解から生み出されるものだからです。そこで、立場についての教えと状態についての教えをいくつか聖書の中から引用いたします。
「ですから、愛されている子どもらしく、神にならう者となりなさい。また、愛のうちに歩みなさい。」(エペソ人への手紙5章1~2節)
愛されている子どもというのが、信者の不変の立場です。ですから、私たちを愛しておられる神にならって愛のうちに歩むことが私たちにふさわしいことなのです。
「あなたがたの間では、聖徒にふさわしく、不品行も、どんな汚れも、またむさぼりも、口にすることさえいけません。また、みだらなことや、愚かな話や、下品な冗談を避けなさい。」(エペソ人への手紙5章3~4節)
聖徒というのが、信者の立場です。私たちが実際的には聖いと言える状態にないかもしれませんが、それでも神はキリストを信じるものを聖徒と呼ばれるのです。ですから、私たちには聖徒にふさわしく聖い状態であることが求められているのです。
「あなたがたは、以前は暗闇でしたが、今は主にあって、光となりました。光の子どもらしく歩みなさい。」(エペソ人への手紙5章8節)
信者は、キリストを信じて暗闇から光へと身分が変えられました。ですから、光の子どもらしくあらゆる善意と正義と真実という実を結んで、この世にあかしするのです。
このように、与えられた立場を知り、それにふさわしく歩むことを求めるならば、御聖霊が助けてくださり、立場にふさわしい状態を造り出してくださいます。御聖霊にゆだねて、益々、召しにふさわしく歩みましょう。