「あなたがたは、朽ちる種からではなく、朽ちない種から、すなわち生ける、いつまでも残る神のことばを通して新たに生まれた者になっているのです。・・・ですから、あなたがたは、・・・生まれたばかりの赤子のように、純粋なみことばの乳を常に切望するものになりなさい。それは、あなたがたが救いに至るまで、それによって成長させられるためです。」　ペテロの手紙第一　１章２３〜２章２節

新しく生まれた者が求めるべきことは、自分に与えられた新しいいのちが成長させられることです。なぜなら、どんな信者も新しく生まれたばかりの頃は、霊的な赤子だからです。赤子というのは、いのちを持ってはいても、大人に比べてその活動が乏しいものです。自分の感情をことばにして話すことも、行きたいところに自分で歩いて行くこともできません。それと同様に、救われたばかりの信者も新しいいのちを持ってはいても、幼いがゆえに神への愛や信仰、兄弟愛といった新しい性質の活動が成長した信者に比べて乏しいのです。

神は、私たちがいつまでも霊的赤子のままでいることを望んではおられません。親が子の成長を願うように、私たちを生んでくださった神は、私たちの新しいいのちの成長を願っておられるのです。すなわち、私たちが益々神を愛するようになること、従順になること、そして益々兄弟愛を持って互いに心から熱く愛し合うようになることを願っておられるのです。

神が私たちの成長を望んでおられる理由の一つは、私たちがより深く真理を理解するためです。「兄弟たち。私もあなたがたに、霊の人に対するように話すことができず、肉の人、すなわちキリストにある幼児に対するようにしか話すことができませんでした。私はあなたがたに乳を飲ませましたが、堅い食物を与えませんでした。なぜならば、あなたがたがそれを食することができなかったからです。」（第一コリント３：１〜２）より高度な真理を理解し喜ぶためには、成長が必要です。幼子のままであるならば、初歩の教えにとどまったままで、より深い神との交わりを経験することができないのです。

神が私たちの成長を望んでおられる理由の二つ目は、私たちが神のために用いられるためです。大人になればなるほど高度な技術を身につけて、様々な仕事に役立つようになります。それと同様に、成長した信者は神のご用のために役立つしもべとされるのです。（第二ペテロ１：５〜８）

ですから、私たちは自分自身の成長を求めましょう。私たちが成長させられるために必要なのは、純粋なみことばの乳です。「聖書全体には、神の霊が吹き込まれており、教えと戒めと矯正と義による訓練とのために有益です。」（第二テモテ３：１６）みことばの力によって、私たちの新しいいのちは成長させられるのです。ですから、新しく生まれた私たちは、益々みことばを慕い求め、成長させて頂きましょう。