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キリストの十字架

「『どくろ』と呼ばれている所に来ると、そこで彼らは、イエスと犯罪人とを十字架につけた。犯罪人のひとりは右に、ひとりは左に。」 ルカの福音書23章33節

紀元30年4月、イエス・キリストはゴルゴタの丘で十字架刑に処せられました。十字架刑は、国家に対する反逆罪への刑罰として、ローマ人が採用した死刑の方法です。しかし、あまりにも残忍で非常な苦痛を伴う極刑であることから、十字架に架けられる者は限られていました。

十字架に架けられる犯罪人は、裸にされ、両手両足首に約15センチの長さの大釘を打ち込まれ、十字架に固定されます。この時、手足首の神経は切断され、言葉では表現できない激痛が襲います。さらに十字架に吊り上げられると、両肩は脱臼し、釘を打ち込まれた傷口に全体重がかかり、さらなる激痛が襲います。そして、犯罪人は、呼吸を保つために、死を迎えるまで何度も足を突っ張って体を持ち上げなければなりません。このような苦しみが何時間と(場合によっては何日も)続き、そして最終的に、激しい痛みと疲労のために呼吸が難しくなり、心拍異常を起こして心停止するのです。キリストは、このような苦しみを受けて死なれました。

では、なぜキリストは、十字架刑に処せられたのでしょうか。決して、キリストご自身に罪があったからではありません。当時、裁判を担当したピラトという地方総督は、「この人には何の罪も見つからない」と言って、三度もユダヤ人を説得したほどです(ルカ23:4、14、22)。キリストが十字架に架かり、苦しまれたのは、実にあなたの罪を赦すためであったのです。キリストは、十字架の激しい苦しみの中でこのように言われました。「父よ。彼らをお赦しください。彼らは、何をしているのか自分でわからないのです。」(ルカ23:34)

神のことばである聖書は、「義人はいない。ひとりもいない。」(ローマ3:10)と語っており、すべての人が罪人であると教えています。あなたも、神の目には罪人であるのです。あなたを造られた神を無視して生きること、偽の神々を拝むことは、神に対する大きな罪です。そして神はその罪に対して激しく怒っておられます。もし、あなたが、真の神を拒んだまま死を迎えてしまうならば、死後に罪の刑罰を受けて、火の燃える池に投げ込まれ、永遠に苦しまなければならないのです。

しかし、あなたを罪の刑罰から救うために、罪のないキリストが十字架に架かってくださいました。キリストは、あなたのすべての罪を背負い、十字架の上であなたに代わって罪の刑罰を受けてくださったのです。そして、キリストは、死後三日目によみがえり、ご自身こそ唯一の救い主であることを現されました。復活されたキリストを、あなたの神・救い主として信じるならば、すべての罪が赦されて、あなたは永遠の天国に入ることができるのです。あなたの罪を赦すために十字架の上で苦しまれたキリストの愛を無駄にしないでください。キリストを信じて、救いを得てください。

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