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あなたの創造者を覚えよ

「あなたの若い日に、あなたの創造者を覚えよ。わざわいの日が来ないうちに、また『何の喜びもない』と言う年月が近づく前に。」 伝道者の書12章1節

このことばは、イスラエルの王であったソロモンの晩年のことばです。聖書に「ソロモン王は、富と知恵とにおいて、地上のどの王よりもまさっていた。全世界の者は、神が彼の心に授けられた知恵を聞こうとして、ソロモンに謁見を求めた。」(列王記第一10章23~24節)と書かれてある通り、ソロモンは栄華を窮めた人であり、知恵と絶大な権力を手に入れた人でした。ところが、彼が繰り返し語ったことは、「空の空。伝道者は言う。空の空。すべては空。日の下で、どんなに労苦しても、それが人に何の益になろう。」(伝道者の書1章2~3節)というものでした。ソロモンは、決して幸福な人ではなかったのです。

なぜ、ソロモンは莫大な富と豊かな知恵を持っていながら、心に空しさを抱えていたのでしょうか。それは、彼が唯一真の神から離れて生きていたからなのです。人間は、神の愛の対象として造られ、神の栄光を現すために造られたのです。ですから、その本来の目的に従って神と共に歩む人生にこそ、人間にとっての本当の満足があるのです。しかし、神から離れて生きるならば、「何の喜びもない」と言って人生を送り、死を迎えることになるのです。「実に、神から離れて、だれが食べ、だれが楽しむことができようか。」(伝道者の書2章25節)また、神から離れることの悲劇はそれだけではありません。神に背いた罪の刑罰を受けて、死後に永遠の火の池に投げ込まれなければならないのです。ですから、人間は一刻も早く神に立ち返らなければなりません。

 神は、私たちを、むなしい人生から、そして死後のさばきから救うために、そのひとり子イエス・キリストを十字架にはりつけにしてくださいました。そして、私たちのすべての罪をキリストに背負わせ、私たちの身代わりとしてさばいてくださいました。さらに、キリストを死後三日目によみがえらせてくださり、救い主であることの確証を私たちに与えてくださいました。誰でも、イエス・キリストを信じる者は、さばきから救われて、天の御国に入る者とされるのです。そして、神と共に歩む幸いな人生を送ることができるのです。

ソロモンは、伝道者の書を閉じるにあたって、「結局のところ、もうすべてが聞かされていることだ。神を恐れよ。神の命令を守れ。これが人間にとってすべてである。」(伝道者の書12章13節)と結論付けています。

どうか、あなたの若い日に、すなわち一刻も早く、あなたの創造者を覚えてください。

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