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ジャングルの殉教者(その1)

※京都恵みキリスト教会 教会通信第8号より転載

宣教師たちの殉教

1956年1月、アメリカ人の宣教師ジム・エリオット、ピート・フレミング、エド・マッカリー、ネイト・セイント、ラージャー・ユーデリアンの5人が、南米エクアドルのジャングルで消息を絶ち、やがて捜索隊が惨殺された5人の遺体を発見しました。彼らは、ジャングルに住むアウカ族に、聖書の福音(良き知らせ)を伝えようとして殺されたのです。

「アウカ」の人々は、自分たちのことを昔から「ワオラニ」と呼んでいました。「ワオラニ」とは、「私たちは人間」という意味です。世界のどこに行っても、人間は誰でも自分が人間であり、他の動物とは異なる存在であることを自覚しているのです。

しかし、外部の人たちは彼らを「アウカ」と呼んできました。「アウカ」とは、「槍で(人を)殺す野蛮人」という意味です。アウカ族は、「外の世界の人々は、自分たちを食べようとしている肉食人種である。」と信じて、外部との一切の接触を断ち、自分たちの領域に近づく人々を殺してきました。そのため、外部の人々は彼らを恐れていました。このアウカ族によって、5人の宣教師の命が奪われたのです。

宣教師家族の働き

ところが、それから数年後、このアウカ族に聖書の福音を伝えようとする人々が現れました。何とそれは、殺されたジム・エリオットの未亡人であるエリザベス・エリオットや、ネイト・セイントの姉妹であるレイチェル・セイントらでした。彼女たちは、家族を殺したアウカ族に福音を伝えるためにジャングルに向かったのです。

後に、エリザベスやレイチェルは、アウカ族出身のダユマという女性と、ジャングルではなく外の世界で出会うこととなります。ダユマは、アウカ族から逃げて、外の世界で生きていました。そして、そこで聖書の福音を聞き、イエス・キリストを信じたのです。彼女は、アウカ族の中でキリストを信じた最初の人です。

これをきっかけとして、アウカ族に福音が伝えられ、イエス・キリストを信じる者が起こされていったのです。

(続く)

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