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3つのくびき(その3)

2.つり合わぬくびき

「不信者と、つり合わぬくびきをいっしょにつけてはいけません。」(Ⅱコリント6:14)

私たちが避けなければならないもう 一つのくびきは、つり合わぬくびきです。申命記22:10には「牛とろばとを組にして耕してはならない。」と書かれてあります。牛は聖い動物であり、ろばは汚れた動物です。牛とろばとでは、習性も、歩く速度も、荷を引く力も異なるので、全くつり合いがとれません。それと同様に、信者と不信者とでは、立場も価値観も主人も人生の目的も全く異なるので、何のつり合いもとれません。それなのに、もし私たちが不信者とくびきを共にしてしまうなら、確実に私たちの歩みが損害を受けます。その実例はヨシャパテ王です。

ヨシャパテ王は「主の目にかなうことを行った」(Ⅰ列王記22:43)信仰者でしたが、偶像崇拝者「アハブと縁を結」(Ⅰ歴代誌18:1)ぶという大きな過ちを犯してしまいました。そのため、アハブがアラムとの戦いにヨシャパテを誘い込んで密かに影武者にしようと企んだときも、彼は、アハブの狡猾な協力要請を断り切れず、「私とあなたとは同じようなもの、私の民はあなたの民と同じようなものです。あなたとともに戦いに臨みましょう。」(Ⅱ歴代誌18:3)と返事をしてしまい、余計な戦いに巻き込まれ、危うく命を落とすところでした。そんな悲惨な経験をしてもなお、アハブの子ヨラムの協力要請にも同じ態度を取ったため、ひどい目に遭いました(Ⅱ列王記3章)。さらには、息子のヨラム、孫のアハズヤが主の目に悪を行ったアハブの道に歩むことになってしまいました。それは、アハブの妻アタルヤがヨラムの妻、アハズヤの母であったからです。そして、挙句の果てには、アタルヤがヨアシュを除く王の一族をことごとく滅ぼし−危うくダビデの血筋が途絶えるところでした−、ユダ王国を6年も支配しました。何という悲劇でしょう。つり合わぬくびきを負ったことによって、ヨシャパテと彼の家族は、アハブ一家に散々振り回され、利用され、牛耳られてしまいました。ヨシャパテ自身は主に喜ばれる信仰者であったがゆえに、余計に残念に思えてなりません。もし彼がアハブと縁を結んでいなければ、彼と彼の治める王国と彼の家はどんなに祝福されたことでしょうか。

不信者は絶対に神を喜ばせることはできないので、つり合わぬくびきを負ったならば、信者が不信者の歩みに合わせることでしか一致できなくなります。もし、つり合わぬくびきを負ったままで神を喜ばせようとするならば、必然的に、不信者との間の解決のない争い、深刻な不和が生じます。すなわち、つり合わぬくびきを負ったならば、不信者との妥協か争いのどちらかにしか至らず、いずれにしても信者の歩みが致命的な損害を受けることになるのです。

(続く)

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